東京整体学校のすいなブログ 東洋医学の考え方
2023/05/11
前回は日本で育てた「推拿」についてお話ししました。
今回は「推拿」を実行する基礎となっている東洋医学の考え方についてお話しします。
ここをしっかり理解しておくことが「推拿」の上達につながります。
2.東洋医学の陰陽五行と経絡理論に基づいて施術をする
陰陽学説
中医学では宇宙間のあらゆる事物は、すべて陰と陽の相互に対立する2つの面を含んでいる、と定義し医療に応用しています。
中医学では人体に対して、推動、温絇作用をもつ氣を「陽」とし、人体に対して栄養・滋潤作用をもつ氣を「陰」と称しています。
例: 陽 - 上・天・日・昼・晴・日・熱・動・昇・外・明・・・・・
陰 - 下・地・月・夜・曇・水・寒・静・降・内・暗・・・・・
この陰陽の依存関係を人体の臓腑組織の構造と機能との関係で、肝臓、心臓などの五臓は陰、胃や腸などの腑は陽と定義して互いに依存しあう関係としています。
肝 - 胆 心 - 小腸 脾 - 胃 肺 - 大腸 腎 - 膀胱
陰陽のどちらも他の一方を牽制し制約する作用と力を持ち、相手と自身を常に動態的バランスのとれた状態にしています。
陰は陽の亢進を制約し、陽は陰の行き過ぎを制約し、陰陽のかたよった盛衰を矯正しています。
病理変化への応用
疾病は陰陽の相対的バランスが失調した結果として発生すると考えています。
疾病の発生と発展には、正気(せいき)と邪気(じゃき)が関係しているとしています。
正気とは人体の構造と機能を指し、邪気とは各種の疾病を引き起こす因子のことです。
この陰陽のバランスを四診(ししん)に応用します。
色つや、話し声、口数、手足の動き、熱、寒がる、飲み物、皮膚や脈など
病因病機 - 病気の要因と発病について
病因学説
中国医学の病因認識は、症状を主な手掛かりとして病因を解明するところにあります。
長期にわたる臨床の観察を基礎として自然界の変化法則を組み合わせて各種の発病因子の性質とその特徴を探るものです。 ― 「審証求因」(病因弁証)
病因の種類
1.六淫(ろくいん)
2.七情(しちじょう)
3.飲食と労逸(ろういつ)
4.外傷
5.痰飲と瘀血(たんいんとおけつ)
病機
どういうときに疾病が発生し、それが発展したり変化するときのメカニズムのことです。
体質や病因と密接な関係があります。
疾病の発生や発展変化は、一定条件下での邪正闘争の反映である
病機には2つの要素がある
- 身体の機能の失調 - 正気の衰弱・・より大きな要素を占める
- 邪気の影響 - 正気が衰退して抵抗力が弱ると邪気(病邪)が侵入する
病機の種類
- 邪正盛衰 - 正気と邪気の闘争で疾病の虚実の属性を決定する
- 陰陽失調 - 体内の陰陽の平衡が失調する。複雑な変化を見せる
- 気血津液失調 - 臓腑、経絡、組織器官を滋養し、潤し、温くする作用が低下
- 経絡病機 - 経絡系統の病理的な変化
- 臓腑病機 - 病機学の中で最も重要な位置を占めて、臓腑弁証の理論的根拠となる
五行説
木(もく)・火(か)・土ど)・金(ごん)・水(すい)
五種類の物質を異なる性質、作用、形態に分類しました。
万物は木、火、土、金、水の5つの働きによって変化し、それが交替循環していく、という理論がその起源と言われます。
五行学説の運用
中医学では五行学説を運用して、五臓系統の生理機能および相互関係を解釈して、人体と内外環境との相互連絡・相互制約という全体性と統一性を説明しています。
相互に生み出し - 相生(そうせい)、
相互に制約する - 相克(そうこく)
という関係があります。
○ 五行相生の順序 - 相互産生・相互助長
木生火、 火生土、 土生金、 金生水、 水生木、
(もくせいか) (かせいど) (どせいごん)(ごんせいすい) (すいせいもく)
これを母子関係として説明している
○ 五行相克の順序 - 相互制約、相互抑制
木克土、 土克水、 水克火、 火克金、 金克木
(もっこくど) (どこくすい) (すいこくか) (かこくきん)(ごんこくもく)
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